症例別アドバイス

スポーツ障害の症状・治療

19.04.22

●膝蓋靭帯炎(ジャンパー膝)

 

主にジャンプや着地など、膝の曲げ伸ばし動作を繰り返し行う人に起こり易い、使い過ぎによる疲労損傷です。

走り高跳びなどの陸上競技や、バレーボール・バスケットボールなどの球技を行う人に起こり易く、成長期に筋肉の成長が追い付かず、骨と筋肉の成長にアンバランスが生まれることが発症要因とされています。

大腿四頭筋が牽引されることで膝蓋靭帯周辺に痛みが発生するため、大腿四頭筋の柔軟性を高めるためのストレッチやウォーミングアップを入念に行うことが大切です。運動後に痛みがある場合は、局所のアイシングも行います。

 

大腿四頭筋が固くなっていると、運動による負荷を吸収できず膝の負担が増してしまいます。再発予防として大腿四頭筋のほか股関節や腸腰筋のストレッチも効果的です。

 

 

●オスグッド・シュラッター病

 

膝蓋骨の下方の脛骨結節が突出し、痛みや腫れなどの症状が見られます。

成長期にある10~15歳くらい年齢で発症しやすく、ジャンプやキックなど激しいスポーツを繰り返し行うことで脛骨結節が膝蓋靭帯によって過剰に牽引され、成長軟骨部が剥離しておこる骨端症(骨端炎)です。

 

患部を押すと強い痛みがあり、膝の曲げ伸ばしの際に痛みが強くなります。

治療は安静が必要となります。運動を中止することでほとんどの場合は改善が見られますので、膝の使い過ぎによる症状であることを理解することが大切です。

 

応急処置はアイシングが効果的です。また、子供の成長とともに成長軟骨が骨化することで症状は治まりますが、無理をすると骨や軟骨部に変形が残りオスグッド後遺症と呼ばれる炎症症状を起こす場合がありますので注意が必要です。

 

 

●下腿三頭筋肉離れ

 

下腿三頭筋は腓腹筋とその深部にあるヒラメ筋で形成されるふくらはぎの筋肉です。ダッシュやジャンプなどの動作を行った際に腓腹筋とヒラメ筋の収縮量の差が大きいと二筋間の筋膜に損傷をきたします。

 

陸上競技やサッカー、テニスなどの競技で多く見られ、打撲が原因でも起こる場合があります。

ふくらはぎの肉離れを発症すると、筋肉が引っ張られるような強い痛みを感じ、走行やジャンプが出来なくなります。受傷した場合は固定を行い、損傷部の安静を保ちます。また、肉離れでは受傷時に内出血を起こしていることがあるため、出血を抑えるためにアイシングやテーピングによる圧迫を行います。

内出血は血腫となって筋断裂部にできる瘢痕組織を硬くし、シコリとなって筋力を低下させてしまいます。受傷後約1週間後から理学療法や手技療法によって瘢痕組織をほぐしていき、痛みが消えてから運動療法を開始します。

 

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これらのスポーツ障害の症状に対して、当院では手技療法を行い、数回の施術で症状の改善を感じていただいております。治療期間中の運動についても、症状により運動制限が必要な場合もありますが、基本的には継続していただくことができます。

スポーツ障害にお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。

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