カイロプラクティックの技術と自然治癒力 カイロプラクティックの技術と自然治癒力

自然治癒力=健康を維持するための能力 カイロプラクティックと自然治癒力

カイロプラクティックと自然治癒力

カイロプラクティックは、全ての人に生まれながらに備わっている「自然治癒力=健康を維持するための能力」を妨害する要因を、施術者が手技により取り省く療法のことです。

では、自然治癒力はどのような状態で正常に機能しなくなるのでしょうか?
それは、日常生活のストレスや、長時間同じ姿勢を続けることなどが原因となり、背骨が歪んできた時です。なぜなら、背骨が歪むことで正常な神経の流れに支障をきたす「神経圧迫」の状態(サブラクセーション)となるからです。

サブラクセーションとは

カイロプラクティックでは、背骨の歪みによる神経圧迫状態をサブラクセーションと呼び、この状態を病気と定義します。なぜならこの状態では、すでに述べたように、自然治癒力が正常に働かなくなるからです。

このサブラクセーションを起こした骨格を、施術者が手技により、正常な位置に戻す(アジャストメント=矯正)ことが、カイロプラクティックの施術の目的です。

サブラクセーションの代表例としては、下記のようなものがあげられます。

  • 交通事故、転倒による身体への衝撃
  • 姿勢の悪さからくる血流の悪化
  • 偏った食生活
  • 運動不足
  • 精神的ストレスやショック
  • 出産時の損傷

これらが引き金となって体の歪みが始まります。
さらに、上記を詳細に分類すると、サブラクセーション(背骨の歪みに伴う神経の妨害)は

  • 身体面
  • 精神(メンタル)面
  • 環境面

の計3種類に分類されます。

カイロプラクティックの技術(テクニック)

カイロプラクティックは、誕生から100年以上の間にあらゆる研究がなされ、様々な新しいテクニックが生み出されてきました。
ここでは、当院で使用する技術を中心に、いくつかのカイロプラクティック テクニックについて説明します。

ディバーシファイド テクニック

ディバーシファイとは「様々な」や「多様な」という意味を持ちます。これは、カイロプラクティック創始者であるD.D.パーマーの考えを受け継いで生まれた様々なテクニックを体系化したものです。
歴史的にも技術的にも、カイロプラクティックの基本となるテクニックです。

S.O.T.(仙骨後頭骨テクニック)

SOT(仙骨後頭骨テクニック)創始者 Dr.メージャーバードランド・ディジョネット

SOT(仙骨後頭骨テクニック)創始者 Dr.メージャーバードランド・ディジョネット

オオステオパシーと、カイロプラクティックの長所を融合したテクニックです。背骨/骨盤の矯正はもちろん、カテゴリー別の矯正法や頭蓋骨矯正など、一般的なカイロプラクティック治療の枠を超えた独自性の高い施術が系統立てられています。
幅広い施術の適用範囲により、生後数日の赤ちゃんから妊婦の方、100歳を超えたお年寄りまで治療できるとても安全なテクニックです。
当院でメインに使用しているテクニックです。

トムソン テクニック

アジャストメント(調整)の際に、患者様にかかる負担と不快感を最小限にし、効果を最大限に引き出すべく開発された「トムソン テーブル」という矯正用ベッドを用いるテクニックです。
独自の下肢分析(脚の長さの差を見て体の歪みを分析する)を用いて診断し、矯正を行うテクニックです。

ガンステッド テクニック

Dr. C.S.ガンステッドにより創始されたテクニックです。
背骨全体のレントゲンに、独特の線引き法を用いて、背骨の歪みを矯正するテクニックです。

S.O.T.(仙骨後頭骨テクニック)とは

SOTは、オステオパシーとカイロプラクティックの長所を融合したテクニックです。背骨/骨盤の矯正はもちろん、カテゴリ別の矯正法や頭蓋骨矯正など、一般的なカイロプラクティック治療の枠を超えた独自性の高い施術が系統立てられています。

基本的な考えとしては、腰にある仙骨と後頭骨の関係性をチェックするというものです。仙骨と後頭骨は硬膜で固定されています。そして、この膜の中には脳脊髄液(CSF)が満たされており、栄養補給や老廃物を運ぶ役割をしているのです。つまり、体内の健康バランスに欠かせない循環システムの一役を担っています。

しかし、不規則な生活習慣や身体の癖などが原因でストレスがかかると、土台となる骨盤がねじれ、結果として、脊柱や頭蓋骨も湾曲。脳脊髄液による循環システムも滞り、様々な障害が起きてしまいます。SOTは現在の身体バランスや症状、生活習慣などをヒアリングし、状態を3パターンに分類。現代人が抱えがちな様々な不調の度合いに応じて、最適な施術を行える点が強みです。

症状ごとに3パターンのカテゴリ分類

神経の伝達を妨げるズレやねじれによって神経障害が起きている状態を、カイロプラクティックの用語で「サブラクセーション」と呼びます。SOTにおいては「仙腸関節」のサブラクセーションに着目し、どれだけの度合いで障害が起きているかを分析。重症度によって、カテゴリ1、カテゴリ2、カテゴリ3に分類します。

●カテゴリⅠ(頭蓋硬膜サブラクセーション)

概要:仙骨が傾き、体の土台が崩れている初期段階の歪みです。脊柱や頭の循環が滞り、脳と脊髄の働きに欠かせない脳脊髄液(CSF)の循環に問題が発生しています。

カテゴリⅠの代表的な症状としては以下の通りです。
1.慢性腰痛
2.内臓の様々な不調
3.偏頭痛に代表される頭痛
4.鼻炎などの各種アレルギー

◆治療内容としては、カイロプラクティック マニピュレーション テクニック(CMRT)及び頭蓋骨矯正を行います

●カテゴリⅡ(仙腸関節体重支持部サブラクセーション)

概要:カテゴリⅠの状態がさらに進むと、より仙骨が片側に傾き、脊柱のバランスに異常をきたします。すると、脊髄の神経根を圧迫し、身体の様々な箇所に痛みが生じてしまうのです。

カテゴリⅡの代表的な症状としては以下の通りです。
1.顎関節痛
2.四肢の痛み
3.股関節と大腿部の痛み
4.仙骨付近の痛み

◆筋骨格系の機能異常による体の痛み、骨格・体幹・四肢の矯正

●カテゴリⅢ(腰椎サブラクセーション)

概要:カテゴリⅡで起きた仙腸関節の離解を修正しないと、カテゴリⅢにおいては分離状態になります。この段階になると、腰椎や腰部椎間板に強い障害を引き起こします。

カテゴリⅢの代表的な症状としては以下の通りです。
1.腰仙部に激しい腰痛
2.座骨神経痛
3.椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛

◆椎間板(herniated disc)矯正、一般的な椎間板ヘルニア・坐骨神経痛であれば多くの場合改善がみられますが、髄核ヘルニアに関しては外科的な処置が必要です

パターン別の施術テクニック

症状の出方によって、脊柱、骨盤、内臓、四肢、頭蓋骨のパターン別に施術。それぞれの段階に応じて、確実なアプローチを行い、身体の不調を徐々に修正していきます。

「骨盤、脊柱」:SOTを始めとするカイロプラクティックが着目する基本的な箇所です。骨盤や脊柱は人体を支える土台のため、ここの安定性が崩れると、筋肉や臓器、硬膜や脳脊髄液にも影響が及び、様々な不調の原因になります。直立時の身体のバランス、筋肉、靱帯、骨格などをもとに歪みを整えます。

「内臓、四肢」:脊柱や骨盤が崩れている状態をそのままにしておくと、四肢や関節に痛みを引き起こします。また、神経の流れも悪化することから、内臓の働きも低下。「疲れがなかなか取れない」「日中、眠い状態が続く」などの不調に悩まされます。各関節の状況、後頭骨のバランスを見て身体を矯正し、正常な機能回復を目指します。

「頭蓋骨」:15種23骨で構成されている頭蓋骨。その構造は非常に繊細であり、わずかなズレでも神経システムに異常が起こり、老廃物の蓄積や慢性的な栄養不足など大きな不調が生じてしまいます。この段階においては、頭蓋骨に着目し、頭頂部からアプローチすることで、脳脊髄液(CSF)の循環を整えていきます。

幅広い症例に対応しているSOT

人間の体は元々様々な障害を補正する力があります。しかし、慢性的なストレスや身体への負担によって、そのような自然治癒力を低下してしまうのです。SOTを始めとするカイロプラクティックは、人間が本来持っている治る力に着目しているので、現代の様々な不調に対応しています。

特にSOTは、生後数日の赤ちゃんから妊婦の方、100歳を超えたお年寄りまで治療できる非常に安全なテクニックです。当院でメインに使用している施術法となりますので、ご興味がおありの方は是非お気軽にお問い合わせください。

  • カイロプラクティックとは?
  • カイロプラクティックと整体の違い
  • カイロプラクティックの歴史

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